前立腺マッサージをやり過ぎると前立腺肥大になるって本当?ウソ?
Q
前立腺マッサージをやり過ぎると前立腺肥大になるって聞いたけれど?
A
まったく根拠がありません。
前立腺マッサージをしても前立腺肥大になることはなく、もし、前立腺肥大になったとしたら、他に原因があります。安心して前立腺マッサージを行ってください。
そもそも、前立腺マッサージがオナニーの方法として広まったキッカケは、エネマグラにあります。
一時、前立腺マッサージの代名詞にもなったエネマグラは、前立腺炎や前立腺肥大症などを始めとする、前立腺諸症状を改善するために開発された、医療器具でした。
前立腺に溜まった古い前立腺液を絞り出すことが諸症状の改善になるので、患者が四つん這いになり、肛門から医師が指を突っ込んで、前立腺を腸壁から押すことが本来、というか医療における前立腺マッサージです。
もちろん医療ですから医師も古い前立腺液を絞り出すために行うので気持ち良くありません。
医療とは言え、男が四つん這いになって肛門を晒し、そこに医師が指を突っ込むという行為が、人間としての尊厳を傷つけることにもなります。
そこで、自分で前立腺マッサージが行えるように、と開発されたのがエネマグラです。
現在、エネマグラを生み出した会社はアネロスの名前を変え、医療器具を開発した実績を活かしてさまざまなアナルグッズを製造販売しています。
前立腺肥大とは前立腺の細胞数が増加、前立腺そのものが大きくなり、尿道を圧迫してしまう病気。
尿が出にくくなり、排尿そのものの勢いがなく、残尿感が強く残ってしまうなどの症状を経て、治療しないと排尿そのものができなくなって、腎機能の低下を招くという怖い病気です。
その原因ははっきりとは分かっていませんが、喫煙や肥満、肝硬変や高血圧といった成人病と同じ原因が深く関わっていると言われています。
また加齢も原因のひとつと考えられています。
前立腺は精子を空気に触れさせず、活発に活動を行わせるための分泌液を出すための器官なので、生殖が必要なくなった年齢になると縮小か肥大かの二者択一になると言われてきました。
もちろん前立腺肥大にならない人もいますが、現在、70歳では80%の人が前立腺肥大を抱えているとされ、そのうちの1/4の人が治療を必要としています。
つまり前立腺肥大は分泌液を出さなくなることから始まる病気なので、逆に前立腺を刺激するマッサージはむしろ、前立腺肥大を防ぐ効果があるとも言えるのです。
ただし、前立腺マッサージをやり過ぎると肛門や直腸壁を痛めることもあるので、やり過ぎには十分、注意しましょう。